2024.12.18

一日一服 / まるかっこ と Scye SEEK&FIND

あ~、年末のブログって苦手なんだよなぁ…

いつもと変わらずいつも通りにいかせていただきます..。

 

それでは参ります。

 

“丸かっこ”って誰が発明したんでしょうか?

文章の頭とお尻に”( )”とつけるだけ。

 

(あ~、年末のブログって苦手なんだよなぁ…)

 

ただの記号なのに、おかげで主張が和らいだ気がします。

 “( )”っていう概念、なんだか良いなぁ..。

 

そして、ふと思いました..。

Scyeって “( )” が似合うブランドだって。

 

 

 

無理やりタイトルに近づける剛腕ぶり..。

本日もしばし少しお付き合いください。

 

Scyeはデザイナーの日高久代氏とパターンカッターの宮原秀晃氏が手がける日本のブランド。

 

皆さんは Scye のアイテムをお持ちでしょうか?

SEEK&FINDではオープン当初より毎シーズン展開している長い付き合いとなるブランドです。

 

 

 

STEPS吉祥寺店に勤務していたとき、Pコートを購入したのが僕にとっての初めてのScyeのアイテム。

おそらく10年近く前だったんじゃないでしょうか。

そしてこの秋冬、いつにも増してScyeに夢中になりました。

 

 

商品をひっくり返して、注意深く観察する機会がたまたま増えたからでしょうか。

見れば見るほど、着れば着るほど、気になる服。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パターンカッターの宮原さんの過去のインタビュー記事で印象的だったのが、「理にかなった服作り」を意識していると仰っていたこと。

 

デザイン線を取り入れることなく、

きちんと意味のある”機能線”を用いること。

 

なるほど、なるほど。

どうりで可動域が広く、着心地が良いわけです。

Scyeの洋服を裏返してみてみると丁寧に摘まれたダーツや細かなステッチワークで溢れています。

それも凝視しないと見過ごしてしまうような自然さで、です。

 

 

 

 

 

 

Scyeの密かなコンセプトは

“Nobody knows.”  “誰も知らない”

 

意味のある機能線がScyeの生命線であるようにも感じますが、僕はその機能線の全てを把握していません。

展示会では僕なんかでも分かりやすい部分をピックしてご説明いただきますが、きっとそれらは幾つもある拘りのなかのほんの一部分にしか過ぎないのです。

 

疑問を投げかければ秒でご返答いただけるのですが、宮原さんの方からきめ細かな仕様説明はありません。

 

あげればキリがないからかもしれません。

愛用しているうちに、はたと気づく喜びを残してくれているのかもしれません。

そもそも縫製仕様とは人にひけらかすものでもないのかもしれません。

 

 

ただにっこりと柔らかく、着てみてくださいと。

僕らがどんなリアクションをするのかな、と楽しそうにしているように感じます。

 

 

ストーリーやディティールが先行してしまいがちですが、Scyeのプロダクトは静かに熱いんです。

 

 

 

 

Scye  (    ) ウールカシミアPコート 

 

( ) のなかに沢山の想いや意味がこめられているけど、

あくまで ( ) のなかの話。

 

なんとなく着心地が良い。

なんとなく手元にずっと残る服。

 

僕らは知らなくても良い。

思いのままに想像してみても良い。

 

なんとなくの答えは ( ) に預けて、好き勝手に洋服を楽しみたいものです。

あくまで洋服、趣味の世界で、試験ではないですからね。

 

それでは今日はこの辺で。

Have a nice weekend〜!!!

 

國枝

 

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