2022.05.11

一日一服 / いつかはインディヴィ SEEK&FIND

さかのぼること10数年前の学生時代。

 

仲の良い友達2人が着ていたシャツがとにかく格好良かった。

 

どちらも着ていたのは、インディヴィ(INDIVIDUALIZED SHIRTS)の白のオックスシャツだった。

 

 

それは何の変哲もないシンプルな白シャツ。

 

だけど、何故だかとてもキマっていた。

 

 

一人は洗いざらしで、丈の短いショーツと合わせていたかな。

 

足元はパラブーツの茶色のデッキシューズで。

 

お調子ものでムードメーカーな彼は、胸ポケットにはいつもJPS。

 

クシャクシャッとしたソフトの煙草の箱をとりだす、

 

無造作に捲り上げたシャツの袖元に学生ながら雰囲気を感じていた。

 

お財布は持たない主義で、いつもポケットからジャラジャラと小銭の音がしていた。

 

いまになって思えば、相当なアメリカンカルチャーへの憧れを感じるが、

 

当時の僕にはその背景までは見えていなかったっけ。

(のちに確認したら、どうやらそういうワケでもないようだった。笑)

 

 

もう一人は丁寧にアイロンをかけ、ピンとした状態でLevis 501なんかと合わせていたのかな。

 

ボックスプリーツが字の如く”ボックス型”にアイロンで整えられたシャツの背中を、

 

僕は後ろの席からボーッと眺めていた。

 

硬派でキチッとした彼の性格がこんなところからも滲み出るもんなんだな、なんて考えながら。

 

きっと料理をするときは、間違いなくグラム単位で拘るタイプだ。

 

 

同じモノを着ても、醸し出す雰囲気がまるで違う二人が面白かったし、

 

“スタイルの在り方”を実感したのはそのときだった。

 

 

そして僕も、

 

「いつかはインディヴィ」なんてことを思っていた。

(そこから白シャツコンプレックスの地獄の経験を繰り返すことになるのだが、その話はまたいつか。)

 

 

 

まわりまわって、

 

「いつかはインディヴィ」は入社間もなくして達成し、

 

現在は「いまでもインディヴィ」になっている。

 

 

 

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5/14(土)~5/22(日)の期間にて、約1年半ぶりにトランクショー(シャツのオーダー会)を開催します。

 

なんでも自由自在なオーダー会は、

 

自分のスタイルについて改めて考えることのできる機会だと思います。

 

“どんなシャツを作りたいか”を考えるだけでなく、

 

“どういうシャツが自分に馴染むのか”といった、

 

モノのその先にある自分を想像してオーダーしてみるのも面白いかと思います。

 

“ポケットはAirPods用にフラップ付きの仕様で。”みたいな感じで。

 

皆さまのご来店を楽しみにお待ちしています。

 

SEEK&FIND 國枝

SEEK&FIND

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